中国のボードゲーム・フィギュア好きの間で、今もっとも注目されているプラットフォームのひとつが「新物集(シンウージー)」。日本ではまだ馴染みが薄いかもしれませんが、中国のテーブルゲーム・フィギュア・二次元グッズを探すなら、まずチェックしたい予約販売サイトです。この記事では、新物集がどんなサービスなのか、そして新物集を代表する人気プロジェクトを、実際の数字とあわせて紹介します。
新物集とは?「三国殺」を生んだ遊卡が運営する予約販売プラットフォーム
新物集は、中国のゲーム会社遊卡(ヨウカー)が運営する、ボードゲームを中心とした予約販売・クラウドファンディング型のプラットフォームです。遊卡といえば、2008年に発売された国民的カードゲーム「三国殺(さんごくさつ)」の生みの親として知られ、現在も中国のボードゲーム業界をリードする企業です。
新物集は2020年6月にアプリを正式リリース。ボードゲームだけでなく、正規ライセンスのフィギュア・ホビー商品、三坑(漢服・JK制服・ロリータ)と呼ばれるファッション、画集・書籍、二次元グッズまで幅広く扱い、「情報収集・ショッピング・交流」をひとつにしたコミュニティとして成長しました。中国メディアの報道によれば、300社以上のボードゲームメーカー・スタジオが新物集に出店しています。
「予約販売・クラウドファンディング」という仕組み
新物集の最大の特徴は、一般的な通販サイトのように「在庫を買う」のではなく、「プロジェクトを支援して商品を受け取る」スタイルであることです。日本のクラウドファンディング(CAMPFIRE・Makuakeなど)に近い仕組みで、次のような流れで進みます。
- 目標金額と達成率:各プロジェクトには目標金額が設定され、支援額に応じて「完成率(%)」が表示されます。人気作は開始数分で目標の数十倍を達成することも珍しくありません。
- 支援コース(中国語では「档位(ダンウェイ)」):価格帯ごとに複数のコースが用意され、コースごとに特典が異なります。お得な「早鳥(アーリーバード)」コースは上限数に達すると売り切れます。
- 期間限定・終了後は買えない:予約・支援期間が終了すると、基本的にその商品は手に入りません。中古市場でプレミア価格になるケースもあります。
- 到着までに時間がかかる:クラウドファンディングの性質上、支援してから商品が届くまで数か月〜1年程度かかることがあります。これは新物集の「仕様」であり、欠品ではありません。
新物集を代表する人気プロジェクト
新物集の存在感を語るうえで欠かせないのが、これまでに生まれた大型プロジェクトです。以下は、公開されている数字で確認できる代表例です。
| プロジェクト | ジャンル | 主な実績・特徴 |
|---|---|---|
| 污痕聖杯(Tainted Grail: The Fall of Avalon) | 美式アドベンチャー | 2020年11月に新物集で支援開始。開始30分で300万元を突破し、最終的に約440万元を集めました。これは2019年に『ROOT:茂林源記』が記録した約115.5万元を大きく塗り替える、中国のボードゲーム・クラウドファンディング史上最高記録で、現在も保持されています。 |
| 以太夢境(Etherfields) | 夢世界を巡る協力型 | 2021年6月に支援を開始し、約378万元を達成。污痕聖杯に次ぐ大型プロジェクトで、中国のボードゲーム界で「300万元超え」を定着させた作品のひとつです。 |
| ROOT:茂林源記(Root) | 非対称ウォーゲーム | 遊卡が2019年に摩点(モディエン)で支援を募った「遊卡三傑」の一作で、約115.5万元を記録。污痕聖杯が登場するまでの中国最高記録保持者でした。現在も新物集で関連商品が扱われています。 |
| 殺戮尖塔:崩墜 (Slay the Spire: The Board Game – Downfall) |
デッキ構築型の大型拡張 | 世界的ヒット作『Slay the Spire』のボードゲーム版(基礎ゲームはBGGランキング15位・評価8.63)の初の大型拡張。プレイヤーが「ボス」側を操作する逆転の発想が話題です。元はSteamの無料コミュニティModで、評価4,300件超・好評率97%超という人気Modが公式商品化されました。中国語版は遊卡の奇思スタジオが代理し、新物集でクラウドファンディングが行われています。 |
| 三国殺(さんごくさつ)関連 | カードゲーム | 遊卡の看板IP。新物集では『三国殺』本編のほか、テーマ別スキンや限定コレクション、オリジナル派生作などが継続的に展開され、中国のファンから長く支持されています。 |
日本でも人気急上昇中の「BJD(球体関節人形)」
新物集で近年とくに存在感を増しているのが、BJD(Ball-Jointed Doll、球体関節人形)です。日本では「ボークス(Volks)」の「スーパードルフィー(SD)」が有名で、長い歴史と根強いファンを持つジャンルですが、中国では2025年頃から「百元級(100元台=約2,000円台)のBJDブラインドボックス」が急成長しています。
従来のBJDは樹脂製で1体数万円が一般的でした。これに対し中国発の新興ブランドは、PVCやPOM素材の採用とサイズの標準化によって価格を大きく下げ、手が届く「百元級」の可動人形として裾野を一気に広げました。業界メディアの集計では、過去1年間に摩点(モディエン)と新物集を合わせて約30件のBJD関連企画が100万元(約2,000万円)を突破し、1,000万元(約2億円)を超えた企画も3件登場しています。
新物集で見られる代表的なBJD企画は次のとおりです。
| 企画名 | ブランド | 主な実績 |
|---|---|---|
| 「E-ALike」女団 大八分BJD可動人形ブラインドボックス |
光予社 LumiPut | 約355.8万元、達成率7,115%。2,233人が支援した大型企画です。 |
| 共生邊界 8分BJD可動人形ブラインドボックス |
Sparkjoy | 約170.3万元、達成率3,405%。788人が支援。 |
| 鎏金植語 特六・植毛開眼BJD可動人形ブラインドボックス |
鎏金植語 | 約95.2万元、達成率9,517%。1,271人が支援。 |
日本はBJD文化の本場のひとつであり、中国発の百元級ブラインドボックスもSNSを中心に注目を集めています。ただ、こうした企画は中国国内向けの予約販売のため、日本から直接参加するのは難しく、そこに「買いたいけれど買えない」需要が生まれています。
日本のユーザーにとって、なぜ新物集が気になるのか
新物集は中国国内向けのサービスですが、日本のボードゲーム・ホビーファンにも関心を持たれる理由がいくつかあります。
- 中国オリジナルのボードゲーム:『三国殺』をはじめ、日本では入手しにくい中国発のオリジナル作品や、その限定版・特典版が並びます。
- 日本語版が出ない作品の中華圏ローカライズ版:海外作品の中には、中国語版だけが先行・限定展開されるケースがあります。そうした版をいち早く入手できるのが新物集です。
- BJD・フィギュア・二次元グッズ:ボードゲームの枠を超え、日本でも人気の高いBJD(球体関節人形)やフィギュア、中国発のキャラクターグッズが集まっています。
一方で、新物集の商品は「予約販売・クラウドファンディング」のため、日本から直接参加するのは簡単ではありません。次の章で詳しく説明します。
日本から新物集を利用する際の注意点
新物集のプロジェクトに参加するには、原則として次の条件が必要になります。
- 中国のアカウントと支払い手段:支援には中国の携帯電話番号での登録と、支付宝(アリペイ)や微信支付(ウィーチャットペイ)などの中国の決済手段が必要です。
- 中国国内の受取住所:商品の発送先は中国国内が基本です。海外への直接配送には対応していないケースがほとんどです。
- 到着までの時間:クラウドファンディングのため、支援から発送まで数か月〜1年かかることがあります。また、予約期間を逃すと入手できない点にも注意が必要です。
新物集の商品を日本から手に入れるには
ここまで読むと「面白そうだけど、中国のアカウントも住所もないし、予約販売の管理も大変そう」と思われたかもしれません。実際、新物集のクラウドファンディングを日本人が単独で進めるには、言語・決済・受け取りの三つの壁があります。
117MARTの代行では、こうした中国の予約販売・クラウドファンディング商品の支援代行・代理購入を承っています。中国語でのやり取りや決済、中国国内の倉庫での受け取り・保管をこちらで行い、予約販売特有の「発送待ち」の期間も含めて商品をお手元までお届けします。中国のフリマアプリ・ショップと同じように、新物集や摩点(モディエン)など予約販売・クラウドファンディングの商品についても「この商品、買えますか?」という相談からお気軽にどうぞ。
対応プラットフォームや料金の詳細はお買い物代行サービスについてをご覧ください。商品ページのスクリーンショットやプロジェクト名をお送りいただければ、総額込みのお見積もりを無料でご案内します。