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中国で「捏捏(ニェニェ)」と呼ばれる手作りスクイーズは、ここ数年で大きなブームになりました。パンやケーキ、大福といった食べ物の形をしたものが中心で、その完成度の高さと「こねたときの手ざわり」を楽しむ文化が、中国のSNSを中心に広がっています。

数ある捏捏ショップのなかでも、中国のファンの間で「三巨頭(トップ3)」と呼ばれる存在があります。中国のメディア(36氪・運営派)は、palm・木木・daydreamの3店が「小規模手作り捏捏の三巨頭」としてネットユーザーに評価されている、と伝えています。

この記事では、その一角であるDaydream(デイドリーム/愛称「dd」)を取り上げます。手感(手ざわり)のラインナップや人気の定番商品といった「良い面」だけでなく、予約販売の仕組み、発送までの期間、個体差、ほぼ返品できないという業界の前提まで、公開されている情報を整理しました。日本から中国の捏捏を購入しようと考えている方の判断材料になれば幸いです。

Daydream(dd)の捏捏 実物写真(食物モチーフ)

Daydreamとは?「三巨頭」と呼ばれる理由

Daydreamは、中国のSNS「小紅書(RED)」を中心に人気を集める、捏捏を専門に扱う手作りブランドです。ファンの間では「dd」という愛称で呼ばれています。開設からまだ数年ながら、ストレス解消グッズや情緒的な消費のブームに乗って急速に規模を拡大した「大店(大きな店)」のひとつであり、中国のメディアも名前を挙げて紹介する代表的な存在です。

中国の捏捏界には「大店を買え、小店は買うな」という消費ルールがあります。手作り捏捏は個人経営の店がほとんどで、店舗の知名度や販売実績をもとに「大店」「小店」と区分されます。同じ20〜30元の捏捏でも、大店は品控(品質管理)が比較的安定していて外れが少ない、というのがその理由です。

そのなかでDaydreamは、ファンの評価として「好捏(こね心地が良い)」「日常活動が誠意ある(日常のキャンペーンが誠実)」という2点が繰り返し挙げられています。手ざわりそのものの完成度と、ファン向けの施策を丁寧に行っていること——このあたりが、三巨頭と呼ばれる理由として語られています。

参考として、中国メディア「界面新聞」の記事(2025年12月18日)では、Daydreamについて「小紅書のユーザーが提供したデータ」として、11月30日の発売回で総販売数14.5万個・売上約600万元(約1億2,000万円相当)に達したと紹介されています。これは店舗が公式に発表した数値ではなく、あくまでファン側の集計である点に留意してください。

販売チャネルは微店(Weidian)が中心

Daydreamの商品は、主に微店(ウェイディエン)の「Day dream手作館」という店舗で販売されています。かつては淘宝(タオバオ)にも出店していたものの、プラットフォーム側の制限と予約販売の運用上の問題から微店に移った、と購入者側の情報では説明されています。最新の販売スケジュールは、店主の小紅書アカウントで告知される運用です。

なお、中国の捏捏界では店名の表記が「daydream」「Day dream」「dd」と揺れています。探すときは英語表記だけでなく、中国語の店名も合わせて確認するのが確実です。微店の仕組みや探し方については、微店での買い方をまとめたガイドで詳しく解説しています。

4つの主要な手感――自分の握力から選ぶ

Daydreamを語るうえで欠かせないのが、手感(手ざわり)のバリエーションです。中国語で「奶油泥(ナイヨウニー/クリームのような泥)」と呼ばれる系統をベースにしており、稀奶油・醇奶油・绵奶油・干酪泥の4つが中心的なラインナップとされています。いずれも、ゴム系のスクイーズとは手ざわりがはっきり異なり、「濃厚なクリームを練っているような感覚」と表現されることが多いのが特徴です。

選ぶときの前提になるのが、中国の捏捏界で使われる「肌力(ジーリー)」という考え方です。これは「握力の強さ」のことで、弱いほうから順に、握力が非常に弱い「肌無力」、弱めの「肌小力」、標準的な「肌中力」、握力の強い「肌大力」と呼び分けられます。多くのショップが、この区分を前提に「どの手感がどの肌力向けか」を案内しています。

手感(名前) 手ざわりの傾向 向いている人
稀奶油
(シークリーム)
やわらかく、押し込むと中身が広がる。抵抗は控えめ はじめての人・肌小力の人
醇奶油
(ジュンナイヨウ)
なめらかで濃厚。ところどころに細かな密度を感じる 抵抗感を求める人・肌中力以上
绵奶油
(ミェンナイヨウ)
きめが細かく詰まっていて、押しごたえがしっかりある しっかりこねたい人
干酪泥
(ガンラオニー/芝士泥)
やや乾いた粘り。形を保ちやすく、自由に形を作れる つついて遊ぶ人・形を作りたい人

補足すると、これらの手感は発売回ごとに入れ替わります。「凍黄油」のように、レビュー記事でしか名前を見かけない手感もあり、「前の回で気に入った手感が次の回には無い」ことは珍しくありません。気になる手感を見つけたら、その回のうちに確保しておくのが現実的です。

はじめて買うなら、大きめの型から

購入者側の情報で繰り返し挙げられているのが、「初心者は大きめの型から入るのが安全」というアドバイスです。トーストやケーキのような大型の商品は手感が安定しやすく、失敗が少ないとされています。逆に小さな型は押しごたえが乏しく、手感を確かめる目的には向きません。

握力に自信がない人(肌無力〜肌小力)は、稀奶油か绵奶油を優先するのが無難です。逆にしっかり抵抗を感じたい人(肌中力以上)は、醇奶油や干酪泥のほうが満足度が高くなります。

Daydreamの捏捏 稀奶油と干酪泥の手感を押し込んだ状態の比較

人気の定番ラインナップ――食物モチーフの完成度

Daydreamの商品は、食べ物をモチーフにしたものが中心です。購入者側の情報で名前が挙がるのは、ロールケーキ(瑞士卷)/市松模様のケーキ(格子蛋糕)/黑咕吐司(ヘイグー・トースト)/チョコレートバー(巧克力排排)/猫の肉球(小猫爪)などで、「型の造形の完成度が高い」という点が繰り返し評価されています。

開封レビューでは、おにぎり(饭团)/ワッフル(华夫・三角华夫)/パイナップルパン(菠萝包)/烧饼(中国式の平焼きパン)/牛乳トースト/チーズパン/いちごブラウニー(草莓布朗尼)/アイス(冰淇淋)/ヨーグルトブロックなどの名前も見られます。一方で、凍椰球(冷たいココナッツボール)や豆乳系は好みが分かれるとされています。

とくに評価が高いのが「食物色(フードカラー)の再現度」です。おにぎりの「裹绒(粒を模した植毛加工)」が均一に付いている、パンの焼き色が本物らしい赤茶に寄りすぎない、といった点が繰り返し褒められています。手作りのシリコーン製品では、色の調整に作り手の技術がもっとも表れるとされ、ここが支持につながっています。

販売スタイル――「四字」「五字」の数秒勝負

Daydreamをはじめとする大店が採用しているのが、中国の捏捏界で「四字」「五字」と呼ばれる販売方式です。「四字」は「限時限量(期間と数量を限定)」、「五字」は「限時不限量(期間だけを限定)」の略で、どちらも予約販売かつ時間制限つきです。

この予約は、長くても数分、短ければ数秒で締め切られます。購入者側では、この短時間の予約を指して「五字=5秒で抢(奪い取る)」と表現されることもあります。店は購入者が注文した時刻の順に、いくつかの批次(ロット)に分けて発送するため、数秒の差が受け取るまでの待ち時間を数日単位で変えることもあります。この方式が、もともと消耗品的だった捏捏に希少性を与え、話題性を生んでいると指摘されています。

もうひとつの定番の入口が「瑕疵場(きずもの特売)」です。軽微な傷や気泡のある商品を通常より安く放出する場で、初めての人が手ざわりを試すには現実的な選択肢になります。「秒で消える」販売回を狙うより、こちらのほうが日本から参加しやすい面もあります。

購入前に知っておきたい7つの注意点

ここからは、購入を検討する前に知っておきたい注意点です。Daydreamに限らず、中国の手作り捏捏全般にいえることも含まれます。

① 予約制のため、発送まで時間がかかる

受注生産(予約販売)が中心のため、注文から発送まで数週間〜1か月程度かかることが珍しくありません。人気店ほど注文が集中しやすく、購入者側でも「数か月待った」という声が見られます。中国の大型セール時期(6月の「618」、11月の「双11」など)はさらに遅れる傾向があります。「すぐに手元に欲しい」という用途には向きません。

② 気温とロットで手感が変わる

手作り品である以上、同じ手感名でもロットや商品によって仕上がりに差が出ます。とくに気温の影響を受けやすく、夏場はやわらかく、冬場は硬めになるという指摘があります。「前回と同じ手感なのに別物のように感じた」という声は、この分野では珍しくありません。柔らかい手感(稀奶油など)は、気温が高いとゆるくなりやすいとされています。

③ 届いた直後の「筋膜感」は、しばらくで落ち着く

購入者側の注意情報としてよく挙げられるのが、届いた直後に「筋膜感(キンマクカン/膜のような違和感)」を感じることがあるという点です。これはしばらくこねているうちに、あるいは数日置いておくうちに消えていくことが多いとされています。開封直後の手ざわりだけで判断せず、少し馴染ませてから評価するのがおすすめです。

④ 柔らかい手感は、圧痕と水濡れに弱い

稀奶油のような柔らかい手感は、袋に圧痕が残りやすいうえ、水に触れるとべたつきやすいという性質があります。手を洗ってから触る、濡れた手でこねない、輸送時に重ねて圧をかけない、といった扱いが現実的です。中国から日本へ輸送する場合、荷物の重みで圧痕が付くリスクは無視できません。

⑤ 「微瑕」が前提で、ほぼ返品できない

中国の手作り捏捏では、「微瑕(軽微な傷)」を前提とするのが業界の通例です。多くの店が「手作り品のため、小さな気泡・脱型の跡・小さな黒点・浮いた繊維・ワセリン残留などは返品対象外」と注文前に告知しており、購入者がそれに同意して注文した以上、後から返品を求めることは難しいとされています。中国のメディア(齊魯晩報)は、プレイヤーの証言として「99%の捏捏にはアフターサービスが無い」という表現を紹介しています。

ただし、これはあくまで「告知済みの軽微な瑕疵」についてです。商品に品質上の問題がある場合や、表示と明らかに異なる場合は、法律上は返品・返金を求められる余地があります(中国の消費者権益保護法)。トラブルになった場合は、プラットフォームのカスタマーサービスへの申し立ても選択肢になります。

実際に、微店に「Daydream」という名称の捏捏玩具店について、2026年5月に投稿された投訴記録が公開されています。内容は「168.08元の商品を5月5日に注文し5月30日に受け取ったが、商品に問題があり、カスタマーサービスの対応が一定せず返信も遅い」というもので、プラットフォーム側で処理完了となっています。これは投訴者本人の主張であり、事業者側の見解と異なる可能性がありますが、「大店でもコミュニケーションには時間がかかりうる」という点は、日本から購入する際の前提として知っておいて損はありません。

⑥ 包装袋のにおいと素材の安全性

中国の捏捏界全体に関わる注意点として、素材と包装袋の安全性があります。捏捏はシリコーンなどの素材をPVC製の袋に封入して出荷されることが多く、PVC袋は可塑剤を含むため、温度が上がるとにおいが出やすいとされています。中国のメディアや第三者機関の検証では、一部の商品から基準を超えるホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)が検出された例も報告されています。

購入者側でできる対策は、届いたらすぐに風通しのよい場所でにおいを飛ばす/寝床の近くに置かない/長時間連続でこねない/触った後は手を洗う/替えの袋を用意するといった基本的なことです。においが強く気になる場合は、無理に使い続けず、店や購入チャネルに相談してください。

⑦ 中古市場では割高、未開封品は希少

中国の捏捏は二次流通市場が形成されており、Daydreamの商品も日本のフリマアプリ(メルカリ等)や中国のフリマアプリ(閑魚)に出品されています。日本側では、中国から取り寄せた未開封品や、ほぼ未使用の中古品が取引されています。

ただし二次流通には、割高になりやすい/未開封品は希少/替えの袋が付属しないことが多いという3つの問題があります。出品者が「海外製品のため小さな汚れ・気泡・初期傷がある場合がある」と明記しているケースも多く、状態は出品ごとにばらつきます。定価で確実に手に入れたいなら正規の販売回に参加する、状態の確認を優先するなら中古を選ぶ——どちらを取るかは目的次第です。

日本からDaydreamの捏捏を買うには――正直な線引き

ここまで見てきたように、Daydreamの捏捏は手ざわりと見た目の完成度が高い一方で、予約販売は数秒で完売し、発送まで数か月かかることがあるという、日本から買うには非常に厄介な性質を持っています。

そこで先に正直に書いておきます。117MARTでは、この種の「秒単位の予約販売を確実に取りに行く」代行は積極的にお受けしていません。数秒で消える販売回を代行で狙っても、確実に確保できる保証はありません。確保できない注文をお受けして、お客様を何か月も待たせることになるほうが、かえって不誠実だと考えているためです。

その代わり、現実的に成果につながりやすいルートを2つご案内しています。

① ご自身で購入し、117MARTの中国倉庫から日本へ転送する

淘宝(タオバオ)などの中国ECでご自身で注文し、届け先に117MARTの中国倉庫住所を指定していただくルートです。商品は倉庫に届いた時点で、こちらから日本へ転送します。販売のタイミングを自分で狙えるので、「秒単位の勝負」に代行を挟むより、確実性が高い方法です。

転送サービスの主な条件は次のとおりです(中国転送サービスのページに基づく記載です。最新の条件は必ずページでご確認ください)。

項目 内容
転送手数料 無料(0円)
入庫費 1件100円(中国国内の追跡番号ごとに計算)
入庫時の写真 商品写真を1枚無料で提供(内容の概要を伝えるもので、検品ではありません)
検品 有料オプション(内容に応じて事前見積)
無料保管 60日間(超過分は1箱あたり100円/日)

なお、入庫後の簡易確認では数量や内容の確認までは行いません(必要な場合は有料の標準検品をご利用ください)。また入庫は「届いた荷物ごと(追跡番号ごと)」の管理となるため、1つの荷物のなかから特定の商品だけを取り出して発送することは原則できません。荷物が届くまでの物流トラブル・欠品・不良については、残念ながらお客様ご自身でのご対応をお願いしています。

② 閑魚(シェンユー)で「二手新品」を探す

もうひとつの現実的なルートが、中国のフリマアプリ閑魚(シェンユー)「二手新品(未使用のまま出品されたもの)」を探す方法です。秒単位の販売回に参加しなくても、新品未開封のまま出品されていることがあり、日本のフリマアプリより在庫の選択肢が広いのが利点です。

閑魚での購入は閑魚代行で対応できます。出品ごとに状態の書き方がまちまちなので、気になる商品のURLをお送りいただければ、写真と説明文を確認したうえで状態を判断し、購入前にすり合わせを行います。

まとめて購入する場合の関税の目安については、実例を交えた解説記事をご参照ください。

「自分で買って転送するのがよいか、閑魚で探すのがよいか」を迷われた場合は、商品のURL(またはショップ名とスクリーンショット)をお送りください。どちらのルートが現実的か、また実際にかかる送料の目安を個別にご案内します。

この記事の情報源

  • 界面新聞(ACGx)「単店销量10万个、GMV数百万元、没IP的捏捏乐为何让人上头?」(2025年12月18日)——捏捏圈の構造、大店の位置づけ、Daydreamの販売実績(小紅書ユーザー提供データ)
  • 36氪(首席商業評論)「成本几块被炒至5000、『捏圈』造富只需一条『鄙视链』」(2024年10月24日)——palm・木木・daydreamが「三巨頭」と評される経緯、安全性をめぐる議論、二次流通の状況
  • 運営派「这届年轻人、流行在直播间抢『捏捏』」——三巨頭それぞれの評価(Daydreamは「好捏」「日常活動が誠意ある」)
  • 齊魯晩報「『捏捏乐』的坑有多深」——返品をめぐるプレイヤーの証言、アフターサービスの実情
  • 黒猫投訴(新浪)投訴番号 17398014352(2026年5月31日投稿、処理完了)——微店の「Daydream」という名称の捏捏玩具店に関する投訴記録
  • 中国のSNS「小紅書(RED)」に投稿された購入者・ファンによる公開情報——手感の分類(稀奶油・醇奶油・绵奶油・干酪泥)、人気款式、購入のコツ、避坑提醒(筋膜感・圧痕・水濡れ)
  • メルカリ等のフリマアプリにおけるDaydream商品の出品ページ——中古流通の実態と、日本側の出品者による手感の説明
  • 微店 店舗ページ微店の店舗ページ(店名表記:Day dream手作館)
  • 117MART 中国転送サービスサービス内容・料金のページ(本文中の転送条件の記載元)

中国の捏捏界では店名の表記に揺れがあります(daydream/Day dream/dd など)。また、類似した名称の店舗が複数存在する可能性があるため、購入の際は店名と店主のSNSアカウント、販売スケジュールを必ずご確認ください。

※ご留意ください
本記事の本文は、中国の報道メディアの記事、購入者・ファンによる公開情報、公開されている投訴記録をもとに整理したものであり、ショップが公式に発表した内容ではありません。手感の分類や購入のコツ、注意情報は特に購入者側の情報に基づくもので、感じ方には個人差が大きく、また手作り品であるためロットや気温による個体差があります。本文中で触れた2025年11月30日の販売実績は、中国メディアが小紅書ユーザーの提供データとして紹介した数値です。転送サービスの条件は掲載時点のものであり、最新の条件は公式ページをご確認ください。記載内容は掲載時点の情報であり、その後に変更されたり、実際の商品と異なったりする可能性があることをご了承ください。

最終更新:2026年9月12日